星美ホームは、一緒に働いてくれる元気な仲間を募集しています。
ケアワーカー 4年目(2025年時点)
児童構成:小学生2名、高校生2名、大学生名
Q なぜ児童養護施設で働こうと思ったのですか?
A もともと、保育士さんや幼稚園の先生になりたくて大学に入ったのですが、幼稚園や保育園の実習がけっこうきつくって…。こどもはすごく好きなんですけど、ピアノもできないし、手先が不器用なので工作もあんまり得意じゃなくて(笑)保育士さんや幼稚園の先生は無理かもなと思い始めて、一般企業への就職も含めていろいろ考えました。
大学で児童福祉の授業が週1、2であって、社会的養護についてある程度の知識はありました。そんな中で、虐待のニュースを目にする機会が多くなっていきました。多分、自然に目に入ってたんだと思うんです。それがすごく気になっちゃって。
虐待を受けてきた子たちって、施設に入ったりとかするんだろうけどどうやって生きていくんだろう…とか、言い方が良くないかもしれませんが、(こどもたちが)かわいそうだな…と思っていて。
授業とニュース両面で自然と興味がわきました。
それにプラスして、大学3年生の実習で、保育園と幼稚園以外にどこか2つ施設に行ってくださいと言われて、児童養護施設の希望を出したら、実習先が星美ホームだったんです。
実習を経験させてもらって、そこからもっと興味がわくようになって、就職先の選択肢として児童養護施設が一つ増えたという感じです。
Q 実習ではどんな体験をしましたか?
A 実習はみんな小学生の女の子ユニットで。別にすごく楽しかったとかではないんですけど、そこのユニットの職員さんがすごくいい方ばかりだったんですよね。私も緊張していて、実習中何をやったらいいか分かんない!みたいな感じだったんですけど、職員さんたちがすごく温かくて。
同じ期間に実習をしている子たちと主任さん何人かでお話しする機会もあって、その時に主任さんたちがすごく丁寧に話を聞いてくださったり、星美ホームの魅力もつたえてくださったり。環境って大事だな、こういう人たちと一緒に働けたらいいなと思いました。
Q しんどかったことはありますか?
A 1・2年目の時のユニットが荒れてたんですよね。1年目の時はこどもも大変だったし、職員も交代があったり。1年目だから余計大変に感じたのもあると思うのですが、一番大変だったのは2年目ですね。初めて担当する子もいたんですが、対応が難しい子が多くて。女の子の中高生で、基本的に世の大人を信用してないというのが見ていても分かりました。言葉でも言ってきてましたね。
暴言も日常的にあり、こっちの話を聞こうともしない状況。自分がしていたことが全部意味がないなと感じてしまっていました。その子に響いてもいないし、関わりが浅いから難しいと分かってはいるけど、やったことが感謝されるものでもないし、むしろ(こどもからは)迷惑だ!くらいの感じで。「お前には関係ねえだろ」「どうせ仕事でやってんだろ」みたいな。
大事なことがあった時には、私の独断で進められないから、「1回相談するね」とか「話し合ってからね」と返します。でも、こどもは「今すぐ聞いてほしい!」「今すぐ何かしたい!」という気持ちなのでそれに対して「いいよ」とも「ダメ」とも言えず…。
特にそのときは2年目だったし、分からないことも多くて。「1回相談するね」と言って、職員間で話し合った後に何か言ったとしても、「どうせそれも上の意見なんでしょ、どう思ってんのあんた」みたいな感じで詰めてくる子が多くて。頭の回転が速い子がそのクラスに多くて、何でもかんでも詰めてくるんですよ。それがめっちゃしんどくて。でも、その子たちは誰かをターゲットにするというよりかは、いろんな人にそういう態度で接してたからまだよかったんですけど…。その時は対応が難しすぎて困っていましたね。
あと、夜中に暴れられる時期があって。ユニット自体が荒れちゃってた時に、夜の10時になったら2・3人くらいで固まってリビングに集まってテレビを消さないとか、勝手に物を食べたりとか。まあ反抗ですけど、そういうのが続いたことがあって。そのときもう夜勤がすごく嫌で、今日夜勤か…と思いながら出勤していました。
Q どのようにして乗り越えたのですか?
A その時は私たちも担当者ももうお手上げ、無理です!みたいな感じになって、結果的には部屋をみんな別々にしたんですよ。そのとき部屋に空きがあったので出来たことなんですけど。
1ヶ月くらいは私たち担当者も関わりませんってなって、食事提供と服薬、夜いるかの確認や施錠確認は全部主任さんたちにお願いしていて。その間私たちは、同じユニットにいた小学生だけを見ていました。
結局元には戻らなくて、1人はもうここが嫌だから家に帰りたいってなって急ピッチで進めて家庭復帰に、もう1人はずっと一時保護のまま、もう1人は自活訓練室です。自活訓練室の子は特性が結構強かったので集団に戻さない方がいいという話になりました。
Q 職員同士のチームワークを感じたことはありますか?
A ありました。その時は、みんな平等に嫌な思い・辛い思いをしていたので、引継ぎや会議でみんなで集まる時には大変だったよね、辛かったよねみたいな話をして、「みんなで乗り越えよう!」みたいな感じでしたね。
チームはすごく良かったので、皆で協力して乗り越えましたね。
Q 仕事のやりがいや、嬉しかったなというエピソードはありますか?
A 私は1・2年目とユニットが変わって、3・4年目で初めて続けて同じユニットにいる感じです。なかなか1年間だけだとこどもとの信頼関係が作れない上に、新人であんまり(こどもに)信用されてない感も丸出しだったので、「信頼関係築けたな」とは感じられていませんでした。でも、例えば園の行事でみんなが集まる時に、前のユニットの子が名前を呼んでくれたり、普通にその辺で会ったときに最近の話をしてくれたりすると、ユニットは違えど繋がりを持てていることに嬉しさを感じます。もう違うユニットだからバイバイ!じゃなくて、会った時に最近の話をちょっとしたり、学校に行くときに「行ってらっしゃい!」の一言をかけられることで、その子が「いろんな人が見てくれてるんだな」って思ってくれてたらいいなと思います。これは、ユニット異動があったからこそ感じることができたのかなと思いますね。
今は同じユニット2年目なので、やっと慣れてきたかなぐらいなんですけど、相談事とかしてくれたときはちょっとは頼りにされてるのかなと感じます。1・2年目の時って多分頼りないってこども分かるだろうし、「この人に言ってもな…」みたいなのが特に中高生はある気がするので。まだ4年目ですけど、ちょっとずつは(頼られることが)増えてきたかなっていう感じです。
こどもの成長も、すぐに大きく変わるってことは無いですが、本当にちっちゃいことでも前はこうだったのに今はこうなったな、というのが見られるのは嬉しいし、やりがいに繋がっているなと思います。
Q 星美ホームの魅力はどんなところにありますか?
A 行事ですかね。
こどもと職員含めての行事もあるし、職員だけの行事もあるので、ユニット関係なく全員でがっと集まる機会は多いと思います!
GWにもあるし、長期休みにもあるし、クリスマスもあるし。
これまで会ったことがなかったこどもとも、そこで初めて会って、全然名前知らないけど喋っちゃったりとかして(笑)行事が増えると、担当してないけど知っているこどもが増えるし、こどもたちも「こういう人いるな」と認識してくれるかなと。こどもにとっても行事は楽しいものだと思うし、こんなにいろんな人に見守られてるんだなって思える場になると思います。
普段の生活も楽しいですけど、こどもたちにとっては日常なので。こどもたちが行事を楽しみにしている姿を見ているのも嬉しいし、私たち職員も参加して楽しい。これはすごい強みだと思います!
Q 特に印象深い行事はありますか?
A 実習中に運動会に参加させてもらったことがあって。
大々的なんですよ!小学校の運動会みたいな感じで、大玉転がしをしたり綱引きをしたり。すごく楽しかったです。こどもたちはもちろん、職員も本気になって楽しんでいました。
Q 就職する前に、やっておくといいよ!ということはありますか?
A やっておいて損が無いのは料理、洗濯などの家事です。私はずっと実家で暮らしていたので全然やってこなくて、最初は結構戸惑いました。みそ汁の作り方も調べたり、なんちゃら切りの形が分からなかったり、時間が結構かかってしまいました。慣れてだんだんできるようになってきたんですけど、まだ遅いし…。
あと、子どもの好きなものに自分も興味を持ってみると良いと思います!こどもと話ができる機会が多くなるので。実習期間の時に、こどもに「この漫画面白いから読んでみて!」と言われて、読んだらその話ができたりということもあったので。特に新人の時は、そういうちょっとした話のタネになるものがあればいいなと思います。